痛みについて
痛みは神経の神経終末[先端・末端]で感じ取っています。
痛みを感じとる神経のある場所のほとんどは筋肉の中に存在します。
筋肉は大きく分けて3種類あり、骨格筋・心筋・平滑筋があります。
骨格筋は身体を動かす筋肉、心筋は心臓を動かす筋肉、
平滑筋は主に内臓を動かす筋肉です。
その他に靭帯、腱、脳、内臓に関連する膜などにも痛みを感じる神経があります。
痛みの感じる神経がない場所は、骨・椎間板・軟骨・毛・爪などです。
骨折・疲労骨折の痛みは骨折周辺の骨膜(骨膜とは骨を覆う薄い膜の事です)であって、骨本体には神経は有りませんので痛みません。
または筋肉の断裂などによる痛みを感じます。
椎間板は加齢により誰でも減りますが痛みを感じることはありません。
軟骨が減っても痛みはありません。
また軟骨がなくなり、骨と骨が接触しても痛くありません。
毛や爪の細胞は先端まで生きていますが、切っても痛みはありません。
痛みとは筋肉の作り出す発痛物質を知覚神経の先端にある「ポリモーダル侵害受容器」というセンサーが感知し、電気信号として脊髄を介して脳がそれをキャッチし痛みとして感じるのが医学的なメカニズムです。
つまり神経は細胞から出た痛みの電気信号を脳に伝える役割をしています。
つまりセンサーのケーブル(線)です。
『患部が連続して大きな刺激を受けると、脳は交感神経を緊張させます。
それによって血管が縮み、血流が悪くなり、筋肉細胞が酸欠状態になります。
この酸欠という危機状態に反応して、血液中の血漿からブラジキニン(痛み物質)をはじめとする発痛物質が出てきます。
この痛み物質が神経の先端についているセンサーにぶつかると、
そこで電気信号が発生しプラスとマイナスの状態を次々に繰り返しながら脳に伝わり、痛みとして感じるようになります。
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄が痛みやしびれの原因となることはありません。
神経がヘルニアや脊柱管狭窄などで圧迫を受けても痛みやしびれが出ることはありません。
足裏の神経を想像してください。常に地面に接触して圧迫し続けています。
神経は圧迫に対してとても強く、圧迫したぐらいでは何もおきません。
強く絞扼(しめつけ)すると麻痺が生じます。
つまり、無感覚、運動麻痺が生じます。
※脊柱管内の神経を圧迫した場合、下半身不随、排便・排尿障害、腸機能停止、下腿麻痺などの運動麻痺 (痛みはないけど動かない)だけが起こり、痛みや痺れは出ない。(麻痺は早く医療機関で診察する必要があります)
◎麻痺と痛みは正反対の症状です。
※運動障害 = 痛みが伴う、伴わないを除き、関節が固まったような感じで動きが悪くなり動きづらい。関節の固まった感じがなくなれば、動く状態を指します。(施術でよくなります)
※運動麻痺 = 痛みがなく動かない状態であり、なおかつ力が抜け関節がぐらぐらして脱力状態である。運動機能の停止状態を指します。(至急病院へ)
これまで、痛みやシビレの原因として、骨や関節がゆがんだり、ずれたりして起こる人体の「構造異常」ばかりが重要視されてきました。
しかし、実際に骨や関節に異常があっても痛みもシビレもなく生活できている人が大勢いることからもわかりますがレントゲンやCTで診たままの、椎間板や軟骨の変性が痛みの原因となることはありません。
医療現場では未だ100年前の間違った理論を引きずっているのです。
その理由は何でしょうか・・・?
構造と痛みは別問題です。
レントゲンやMRI検査の目的は痛みを伴うことのある特異的な疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折、リウマチ及び周辺の炎症性疾患)を見つけ出すためであり、それら以外の画像から痛みの原因をひねり出すべきではない。
筋骨格系の痛みやしびれのほとんどは筋性疼痛(攣り、引っ張り、こわばり、凝り、痙攣、攣縮、スパズム)です。(筋肉の硬縮・固縮が元)
筋肉の微小損傷(筋繊維の小さな傷)は不意の外傷、過度な労働やスポーツ、無理な姿勢や無理な生活習慣などから起きます。
筋肉の緊張により血行不良が起こり、痛み・痺れ、冷え、つっぱり、だるい などが起こります。
痛み・痺れ・つっぱりは、筋肉への酸素不足が関係しています。
長時間正座をして立ち上がるとき、足がしびれて感覚がおかしくなったことがあるでしょう。
正座はひざの屈曲で体重がかかり、筋肉と血管が押しつぶれていたのが流れ出した(立ち上がった)ときにシビレを感じます。
それが筋肉が硬縮した状態では、常にこの正座と同様の状態が起きているわけです。これが脛でおきれば、足先までしびれます。
しかし、筋硬縮の筋肉を軟らかくすれば血流が改善し、神経伝達も戻ります。
すなわち痛みや痺れが取れるのです。
どうしてトリガーポイントができるのか?
筋肉にできた圧痛点(トリガーポイント)ができる原因は、
人体のアンバランスによる筋緊張や筋弛緩の状態が長い間続くことで
シコリとなり、筋肉にもトラブルが発生しています。
痛みを無くすには?トリガーポイントを解せばいいのですが、これは根本原因を取ったことにはなりません。
トリガーポイントができる原因を除去しなければ、問題は解決しません。
また、痛い場所に対して次の行為はしてはいけません。
筋肉を強く揉むこと。(強いマッサージ、強い按摩など)
筋肉を強く叩くこと。(強い整体、マッサージ器などの器械)
筋肉を強く押すこと。(強い指圧、器具などでの刺激)
筋肉を強く伸ばすこと。(激しい整体・カイロ、牽引器械など)
これらの刺激は、かえって筋肉を硬く強張らせてしまいます。
一時的には爽快感や軽くなってもまたすぐに元通りです。
そればかりか、筋肉を傷めてしまいますので避けるべきでしょう。
上のイラストは臀部、下肢の痛みやシビレの範囲を示します。
これらは、トリガーポイント(☓印)から放散痛(赤い部分)を感じるのです。
☓印の部分を指先で押してみて、痛みや響くような感覚があれば、
そこがトリガーポイントです。
「軟骨がすり減っているから膝が痛い」
「脊柱管狭窄が椎間板ヘルニアが
神経を圧迫しているから腰や脚が痛い」
いずれも完全に間違っている。
痛みの生理学からみても間違いだ。
統計的にも治療経過からもわかることだ。
ズバリ筋骨格系の痛みは筋痛だ!(リウマチ系、痛風系、感染症、悪性腫瘍、帯状疱疹後神経痛、CRPS2は除く)
この筋痛はコリ、攣り、張りと表現される。
筋痛を侮ってはいけない。慢性化しやすいし、広がっていくこともある。
筋肉は固く短縮する。ストレートネック、巻肩、反り腰、O脚などの変形を起こすこともある。
早期に施術すると1回~数回で治ってしまう。
一時押え、その場しのぎ、ではない。
「再起動」するとパソコンの不具合が直るようなものだ。
慢性化するというのは、痛みは悪循環し、脳に痛みの信号が入力し続けると、脳が痛みを感じやすくなる。
IT用語で表現すると「バグる」わけだ。
早期治療はバグるのを防いでいるのだ。
とても大切なのだが、「痛み止めを使うと癖になる、体に悪い」などと思いガマンする人がいる。
軟骨すり減り、狭窄、ヘルニアなど構造的変化が痛みの原因だと思っている人にとっては、痛み止めは一時押え、その場しのぎと思うのだろう。
バグると修正したプログラムをアップデートすればよいのだが人間はそうはいかない。
認知行動療法、カウンセリング、心理・社会的問題など。
日々の生活、仕事もあるし個人にあった治療が必要だ。
痛みの起きるきっかけは
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ケガ(打撲、捻挫など、組織損傷の治療と痛みの治療は別。痛みの治療は早急に、構造の治療は熟考)
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過剰な繰り返し動作(歩行、階段、仕事、スポーツ)
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長時間の固まった姿勢(パソコン、スマホ)
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筋肉の攣縮(ぎっくり腰の腸腰筋、伸張性収縮)
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不安、緊張(夜間のくいしばりで顎痛、握りしめで手のしびれ、寝違い)
早期に痛みを止めて、痛みの起きたキッカケを見直して対策を立てること。
無駄な検査、間違った説明から身を守って。
坐骨の耐用値設定が低い!
慢性的な痛み、不調の原因には、坐骨の耐用値設定が元々低い設定の場合、腰をはじめ自律神経系のトラブルが起こりやすくなります。
坐骨の耐用値設定障害
坐骨(骨盤にある左右のお尻下部の骨)の耐用値設定障害の場合は、
脊椎の力が抜け、自律神経に悪影響を及ぼします。
特に、脳の髄質と関連しています。
例えば、慢性的に腰痛がある、脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア、
自律神経系の様々な症状。
多動症など、硬い椅子の上などで長時間座われない方、
観劇やロードショーが苦手、事務仕事が集中できない、
人の話を集中して聞けない、腰や背中がすぐ疲れる、荷物を担げない・・・
尾骨の設定障害
尾骨は、肛門の少し上部にある骨で「尻尾が退化した名残り」などと言われています。
こちらの骨は仙骨とつながっていることもあり、脳(特に皮質)と超密接な関係があります。
脳反射スキャンテストで検出される異常部位は硬膜・くも膜・軟膜に関連があります。
原因除去療法で軽微刺激で任意の調整施術をいたしますと、術前の検査反応が格段に改善いたします。これらの施術は一定期間繰り返すことで安定してまいります。
これらの施術は、通常の整体では到底手に負えませんし、こうした概念すらないのが実情です。
単に骨の変異だけにとらわれた施術ではその場しのぎにしかなりません。